2019年12/16(月)秋田を代表するロックバンド「鴉」のワンマンライブが下北沢シェルターにて行われた。あれから約2年半の月日が流れた2022年5/16(月)の下北沢。活動の拠点、秋田よりまだ見ぬ新曲たちを携え、あの「絶唱」ロックバンド「鴉」がシェルターに帰ってきた。会場にはこの2年半、焦がれ続けたファンたちがフロアに溢れかえり、期待感と共に、今宵のステージの始まりを今か今かと待ち望んでいた。
鴉らしい出囃子がライブハウスのスピーカーを震わせたのち、ボーカル・ギターの近野、ベース古谷、ドラムスの千葉が登場すると客席のテンションは最高潮に達する。得意のアドリブのMCを交えた序曲からの一曲目は、アップ・テンポのハードナンバー「篭り歌」だ。客席も右手を上げ、手拍子とともに3人の演奏に応えてゆく。
「どのように盛りあがるかはアナタ次第、今日は全部出しにきました!」とボーカル近野淳一が叫び、東京初披露の新曲「防衛本能」やプログレッシブさを含んだ今までの鴉とは毛色の違った楽曲群を披露していく。メサ・ブギーの銀色のアンプとTRUTH製テレキャスター・タイプから鳴り響く轟音にも負けない、ボーカル近野淳一のハイトーン・ヴォイス。以前よりゴリゴリ感が増したベース古谷のピッキング。ドラムス千葉のどっしりとしつつ歌を支える朴訥なドラミングは健在だ。
たくさんの楽曲が披露された今宵のライブの個人的ハイライトは前回のワンマンで披露された新曲「僕達」

この曲で歌われる大きな「さよなら」と「ただいま」が、画面から場面へとつながるファンと演者にとっての「2年半もの空白」をつなぐ柱になっている気がした。
TVドラマ「闇金ウシジマくん」のテーマにもなっている「巣立ち」や「今日はあいにくの雨だけど、きっとピッタリだと思います!」のMCから放たれたジャジーなナンバー「雨上がりのジルバ」バンド結成当初からの名曲「黒髪ストレンジャー」を交えたアンコールを含めたあっというまの全22曲、約2時間の「絶」ショー・タイム。
今宵のタイトル「画面から場面へ」のタイトル通り「こんな状況でも集まってくれてありがとう」と客席への感謝を述べるメンバー。2020年以降、声を張り上げ、すし詰めのライブハウスでコールアンドレスポンスを伴うような以前の鑑賞スタイルとはすっかり変わってしまった昨今。どのようにしてこれからのロックバンドがライブハウスシーンで生き残っていくか。大切なヒントが今日の下北沢の夜に溢れていた気がしてならない。

最後に一言だけ言わせてもらえるのならば。
配信のライブはとても素晴らしい。
でも対面のライブは、やはりもっと素晴らしい。
2022.5.16下北沢シェルター「画面から場面へ」
1.篭り歌
2.されど存続
3.今日モ旅路ハ雨模様
mc
4.防衛本能
5.浅春待ちぼうけ
6.夏色
7.劣等星
8.桜
9.転落劇
10.夢
11.脳内カメラ
12.夕暮れまでの自由
13.ココニアル
14.僕達
mc
15.解放
16.巣立ち
17.雨上がりのジルバ
18.花びら
en.1
19.児童公園前
20.居場所
21.黒髪ストレンジャー
en.2
22.時の面影
PHOTO:WILDCAT
TEXT:大柴広己












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